
最終更新日:2025年4月1日
目次
「カナダでの親子留学におすすめのプログラムは?」
「カナダで親子留学することで得られるメリットは?」
「カナダで親子留学するときは、どんなことに気をつけるべき?」
近年、カナダは留学先として人気を集めています。2022年にカナダへ留学した人数は6,735人と前年度から約466%も増加しています。人気を集めているカナダへ、親子留学を検討する方も多いでしょう。
そこで本記事では、カナダで親子留学するメリットや、注意点について解説します。また、費用やおすすめのプログラム、よくある質問も紹介するので、ぜひ本記事を参考にしてください。
参照:「外国人留学生在籍状況調査」及び「日本人の海外留学者数」等について|文部科学省
親子留学とは、保護者と子どもが一緒に参加する留学プログラムです。
短期で親子留学する場合は、サマーキャンプが一般的です。一方、長期で親子留学する場合は、自分たちのイメージに合う留学スタイルを選べます。
・保護者も子どもも語学学校に通う
・子どもだけが語学学校に通う
・カナダへの移住や永住を見据えて留学する
さまざまな留学スタイルを選べる点は、親子留学の魅力のひとつです。
カナダの親子留学には、滞在する期間や目的によってはビザが必要です。
渡航パターン |
親のビザ |
子どものビザ |
子どもが就学し、親は同伴 |
観光ビザ |
学生ビザ |
親が就学し、子どもは同伴 |
学生ビザ |
観光ビザ |
親も子どもも就学(6ヶ月以上) |
学生ビザ |
学生ビザ |
親も子どもも就学(6ヶ月未満) |
ビザなし |
ビザなし |
上記の表を参考に、自分たちの渡航パターンに合わせたビザを取得しましょう。
カナダで親子留学する場合のメリットは、以下の4点です。
1.子どもの学費が無料
2.治安が良く安全な環境
3.英語のなまりが少ない
4.国際色豊かな環境
それぞれ詳しく解説します。
カナダでは、子どもが市民権や永住権、親が就労ビザを持っている場合は、公立の小学校から高校までの学費が無料です。また、親が学生ビザを取得して留学する場合では、都市や就学レベルなどの条件によって、子どもの学費が無料になるケースがあります。
条件の詳細は、本ページの下部をご覧ください。
カナダは世界的に治安が良く、海外経験がほとんどない方でも安心して留学できます。アメリカとは異なり、銃規制があるため凶悪な犯罪の発生が少ないためです。
一般的に銃の携帯は認められていません。日本と同様に簡単に銃が持てない点は、治安の良さに繋がっています。
カナダは地域ごとの特徴的ななまりやアクセントがほとんどなく、きれいな英語を話す国として知られています。もともとカナダは移民国家であり、第二言語としての英語教育に力を入れていることが理由です。
たとえば、英語圏のシンガポールでは中国系やマレー系、インド系の文化が交じり合い、「Singlish(シングリッシュ)」と呼ばれる独特ななまりがあります。カナダの親子留学に参加することで、世界に通用する英語を子どもに身につけさせることが可能です。
カナダでは、トロントを中心にさまざまな人種の方が暮らしており、国際色豊かな環境で現地での生活を過ごせます。都市部では人口の約半数が移民で、さまざまなバックグラウンドを持った人たちとの関わりが身近です。
さまざまな文化に対して寛容な環境であるため、外国人であることを意識せずにリラックスできます。また、グローバル社会へ出ていくための実践的な練習の場にもなるため、子どもを国際色豊かな環境で育てたい場合に、おすすめな国です。
カナダで親子留学する場合の注意点は、以下の4点です。
1.子どもの学費が無料になるには条件がある
2.現地校の手配は現地に到着してから
3.出発する時期を考える必要がある
4.ビザやイータ(eTA)の申請が必要
それぞれ詳しく解説します。
カナダで親子留学する場合、条件によっては子どもの学費は何人分でも無料になります。無料になる条件は、各都市の教育委員会の方針によって異なります。
都市 |
親の就学レベルが 専門プログラムの場合 |
親の就学レベルが 語学学校の場合 |
バンクーバー |
・公立大学のディプロマもしくはディグリープログラム、私立大学のディグリープログラムの入学許可を得ている かつ ・1年間以上の学生ビザを保持している |
・左記の仮入学許可を受けており、入学条件としてEducation Quality Assurance Designation (EQA)の認定校の英語コースへ通う かつ ・1年間以上の学生ビザを保持している |
トロント |
・公立大学の2学期(最低600時間)以上のサティフィケート、ディプロマ、ディグリープログラムの入学許可を得ている かつ ・学生ビザを保持している |
・左記に当てはまるプログラムの仮入学許可を受けており、入学条件として公立大学の英語コースに通う かつ ・学生ビザを保持している |
ハリファックス |
・学生ビザを保持している |
・学生ビザを保持している |
モントリオール |
・学生ビザを保持している |
・学生ビザを保持している |
上記のように、子供の学費を無料にしたい場合は、都市によって条件があります。親の就学レベルに合わせたビザを取得しておきましょう。
親子留学で子どもがカナダの公立学校へ無料で通う場合、日本で子どもの現地校の手配をすることはできません。学費を免除する場合に必要な学生ビザはカナダに入国したときに発給されるためです。
また、現地校の手続きをする場合は親の学生ビザだけでなく、住居証明や電力会社との契約書などが必要なことがあります。そのため、日本にいるうちにできることは、事前に留学する都市の教育委員会に入学までの流れや免除申請に必要な書類を確認することしかありません。
小学生など低学年のうちは、基本的にいつでもカナダのスクールに入学できます。しかし、学年が上がるにつれ、入学時期が定められる場合があります。
たとえば、入学月を9月、2月、4月に絞り、それ以外の月は入学できない公立高校があります。留学する州や都市、学校によって制度が異なるため、留学する前に滞在予定の都市の教育委員会へ入学できる時期を確認しましょう。
カナダの親子留学には、滞在する期間や目的によってはビザが必要です。必要なビザは、以下の表の通りです。
ビザの種類 |
概要 |
ビザなし |
・6ヶ月未満の滞在であれば、ビザ申請は不要 ・ただし、イータ(eTA)という電子渡航認証が必要 |
観光ビザ |
・6ヶ月まで滞在可能 ・最初にビザなしで入国して、6ヶ月以上滞在することになった場合は観光ビザの延長が必要 |
学生ビザ |
・6ヶ月以上就労する場合に必要 |
子どもが6歳以上で学校に通う場合は、学生ビザを取得しなければいけません。6歳未満の場合は学生ビザの取得ができないため、観光ビザを取得して保育園や幼稚園に通う選択肢があります。渡航パターンに合わせて、ビザやイータ(eTA)を申請しましょう。
カナダの親子留学にかかる費用の目安は、以下の通りです。
期間 |
費用の目安 |
1ヶ月 |
50〜80万円 |
3ヶ月 |
90〜200万円 |
半年 |
200〜300万円 |
1年間 |
400〜600万円 |
(※子どもの授業料が免除されているケース)
(※往復の航空券や学費、滞在費、食費込み)
親も子どもも学校に通うのか、どのエリアに滞在するのかなど、さまざまな事情によって費用は大きく異なります。
また、条件によっては親子ともに授業料がかかることがあります。公立か私立によって異なりますが、この場合は2人分の学費がかかるため、100万円ほど多めに予算を用意しておくことが必要です。
カナダの親子留学のプログラムは、1ヶ月未満であればサマースクール、長期留学であれば学校へ入学するなどさまざまなプランがあります。ここからは、カナダでの親子留学におすすめのプログラムを3つ紹介します。
1.グローバル・カレッジ(Global College)「Family English Program」
2.クエスト・ランゲージ・スタディーズ(Quest Language Studies)
3.アイ・エル・エス・シー(ILSC)「Family Camp」
それぞれ、詳しく解説します。
バンクーバーにあるグローバル・カレッジでは、さまざまな形態の親子留学プログラムがあります。
エリア |
バンクーバー |
子どもの対象年齢 |
5〜14歳 |
プログラム期間 |
1週間〜 |
摘要 |
・子どもだけで通う場合は、登下校の際に保護者もしくはホストファミリーの付き添いが必要 |
子どもに早いうちから留学させたいという方や、短期間での留学を考えている方におすすめのプログラムです。また、SSLCプログラムもあり、対象年齢やプログラム期間が異なります。
参照:Family English Program|Global College
クエスト・ランゲージ・スタディーズでは、子どものサマーキャンプや一般英語プログラムを受けている間に、親も一般英語プログラムを受講することが可能です。
エリア |
トロント |
|
子どもの対象年齢 |
5〜12歳 |
13〜17歳 |
コース内容 |
サマーキャンプ |
保護者向けの一般コース |
「授業は親子で一緒に受けたい!」といった要望も受け付けることが可能です。
滞在先は、ホームステイや学生レジデンス、アパートメント、ホテルの4タイプから選択でき、それぞれ価格や立地などが異なります。それぞれの希望に合わせて、最適な滞在先の提案が可能です。
参照:Quest Language Studies公式ホームページ
バンクーバーで最も大きい語学学校であるILSCが開催する親子留学プログラムです。国際色が豊かで、日本を含めた20カ国以上のカウンセラーが常時勤務しています。
エリア |
バンクーバー |
子どもの対象年齢 |
8〜17歳 |
プログラム期間 |
1〜6週間 |
摘要 |
・土曜日には終日アクティビティでバンクーバー水族館、サイエンスワールドなどの観光地に行きます |
また、アクティビティも豊富で、アクティビティカウンセラーが勤務しています。勉強だけでなく、バンクーバーの生活をしっかりサポートしてくれる学校です。
参照:ファミリーキャンプサマーILSCバンクーバー|ILSC
ここからは、カナダの親子留学に関するよくある質問を紹介します。
1.親はカナダで就労できる?
2.何歳から留学できる?
それぞれ、詳しく解説します。
親子留学であるかどうかに関係なく、カレッジや大学で6ヶ月以上の専門的、職業的プログラムに在学している方は、現地で就労できます。
授業のある期間は週20時間まで、夏休みなどの休暇期間中はフルタイムで就労が可能です。ただし、英語やフランス語の語学学校に通う場合は就労できないため注意しましょう。
プログラムにより異なりますが、カナダでの親子留学は子どもが5歳から参加可能であることが一般的です。理由はカナダでは5歳から無料の義務教育が開始されるためです。
一方で、0〜4歳の子どもと留学する場合は、保育園や幼稚園に預けなければいけません。また、そもそも公立校の入学可能な年齢が5歳以降となるため、子どもの学費を免除したい方は子どもが5歳を超えている必要があります。
カナダは、子どもの学費が無料で、治安が良く安全な環境であることから、親子留学におすすめです。また、英語のなまりが少なく国際色豊かな環境であるため、質の高い教育を受けることも期待できます。
ただし、子どもの学費を無料にするためには都市ごとに条件があったり、出発する時期を考える必要があったりなどの注意点があります。事前に教育委員会に連絡して確認する、カナダの親子留学に強い留学エージェントに相談するなどの行動が必要です。
IAJP留学センターでは、カナダへの親子留学に関する相談を無料で受け付けています。「料金を抑えるコツは?」「英語ができない人でも大丈夫?」など、公式LINEまたは問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。
野澤治子
NPO留学協会認定資格(NO62057)カナダ専門留学アドバイザー。
カナダ(トロント、バンクーバー)で4年滞在。
バンクーバで留学カウンセラーとして年間900人以上の留学生をサポートしてきました。
自分が留学した際に経験して感じたことや失敗談をなど自分のカナダでの留学経験を活かし「最初の1歩を踏み出す後押しができる」そんな「留学アドバイザー」でいれたらと思います。 特にカナダワーキングホリデーの中でも私は「ギリホリ」を経験者なので「キャリアアップ」につなげたい社会人の方応援します! また2人の子供がいるので私の経験を活かしお子様の英語教育から高校留学など少しでも英語や留学を身近に感じていただけるお手伝いをさせていただきます。気軽に相談下さい。