
最終更新日:2025年6月10日
「カナダへの留学でいじめは起こる?」
「カナダでいじめが起こる原因や内容は?」
「留学中にいじめを受けたときの対処法は?」
過去の研究で、「いじめを受けた学生は、学業成績が低下する傾向がある」という結果があります。特に、海外留学中に起こるいじめは、生活面に影響を及ぼすかもしれません。カナダへ留学を考える中で、「現地でいじめを受けたらどうしよう」と不安に思う方もいるでしょう。
そこで本記事では、カナダでいじめが起こるかどうかや、いじめが少ない理由について解説します。カナダ留学中に起こるいじめの内容や、いじめを受けた場合の対処法についても紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
参照:THE PERCEPTIONS OF INTERNATIONAL STUDENTS ABOUT ACADEMIC BULLYING|Enemuo Nnamdi Kingsley
カナダ留学でいじめが起こる可能性は、ゼロとは言い切れません。日本とカナダの文化の違いや習慣を受け入れられなかったり、日本の国民性を誤って認識されるためです。しかし、カナダ留学でのいじめは、比較的少ないと言われています。
一方で、カナダ留学は他国と比べていじめが少ないと言われています。その理由は、以下の4点です。
1.移民が多くさまざまな国籍の人が集まるため
2.留学生同士は仲間意識が芽生えるため
3.いじめをすると社会問題に発展するため
4.ピンクシャツデー(Anti-Bullying Day)の影響
それぞれ詳しく解説します。
カナダは移民が集まる多国籍国家のため、いじめが少ないと考えられています。日本人を含めたアジア人がカナダで生活していても、目立つことはありません。
とくにバンクーバーやトロントなどの都市部では、日本人留学生の数も多いです。アジア人で英語が話せない場合でも、理解してくれようとする人は多いでしょう。
留学生同士は、いじめが起こりにくい環境であると言えます。なぜなら、留学生は「英語を上達させたい」「新しい環境で挑戦したい」など、同じような目標や目的を持っていることから、仲間意識が芽生えやすいためです。
母国から離れて留学している共通点があることから、不安や悩んでいる気持ちを共感しやすく、距離が縮まることが多い傾向です。特に語学学校へ留学する場合は、英語のレベルが同じ人でクラス分けされる場合が多いため、コミュニケーションを取りやすいでしょう。
カナダでは、いじめを個人の問題として捉えず、社会問題に発展するケースが多いと言えます。日本では、学校や地域で解決しようと試みますが、カナダでは「PREVNet」が解決のために協力しています。
PREVNetとは、カナダの大学教授らが発足した組織で、いじめ問題の研究者や支援団体が運営している組織です。いじめが発生したときの調査報告や原因の追求、対策方法まで情報発信しています。
また、いじめを受けている被害者やいじめを目撃した人が、オンライン上で校長やスクールカウンセラーに報告できるシステムも導入されており、いじめの抑止力として働いていると言えます。
カナダ留学でいじめが少ない理由のひとつは、「ピンクシャツデー(Anti-Bullying Day)」の影響であると考えられます。ピンクシャツデーは、いじめを撲滅するために毎年開催される運動のことです。
ピンクシャツデーの当日は、ピンクのシャツを着た人たちが、街中でいじめ撲滅を訴える運動を行います。こういった撲滅運動が理由で、カナダではいじめが少ないと考えられています。
カナダ留学中に起こるいじめの内容は、以下の3点です。
1.国の文化や習慣の違いを受け入れない
2.外見の違いをからかう
3.国民性を誤って認識される
それぞれ詳しく解説します。
国の文化や習慣の違いを受け入れてもらえないことで、いじめに発展する可能性があります。国の文化や習慣の違いがあると、行動や振る舞い方が変わるためです。
たとえば、何かお礼をするときに、カナダや欧米の人たちは笑顔で「Thank you」と言いますが、日本人は申し訳なさそうに「すみません」と言います。こういった違いを受け入れられず、いじめに発展するケースはゼロではありません。
カナダ留学で発生するいじめの原因のひとつは、外見の違いです。たとえば、日本人を含めたアジア人の目の細さを真似して、写真撮影のときに指で目をひっぱってからかう人がいます。
人によって異なる肌や瞳の色、鼻の形などをからかって、相手を傷つける人は少なくありません。外見の違いをからかう人がいる理由は、戦争などの歴史的背景や個人的な偏見などが一般的です。
当事者になってしまったときは、無理に自己解決する必要はありません。友達や講師に相談するなどして積極的に助けを求めましょう。
国民性を誤って認識されることで、カナダでいじめに発展する場合があります。カナダで国民性を出しすぎると、周りの人に間違った印象を与えることがあるためです。
たとえば、日本人はシャイでおとなしく、周りの人に合わせることが特徴です。日本人同士であれば丁寧なふるまいとして認識されますが、カナダの人からは「意見がない」「本音を言わない」と認識される可能性があります。
最終的に「意見を聞いてもどうせ何も言わない」と話を聞いてもらえなくなり、周りに馴染めなくなるかもしれません。
カナダでいじめを受けた場合の対処法は、以下の3点です。
1.相手にせずやりかえさない
2.積極的な行動を意識して過ごす
3.学校や留学エージェントに相談する
それぞれ詳しく解説します。
まずは、相手にしないでやりかえさないことが大事です。相手にすることで、いじめてくる人や嫌なことを考える時間が増えてしまいます。
そのため、「そういう考え方をする人がいるんだ」と、気持ちを割り切ってみましょう。その結果、いじめられて辛い気持ちが楽になるはずです。あなたを傷つけてくる人ではなく、あなたにとって大切な人について考える時間を増やすことがおすすめです。
カナダ留学中に、積極的な行動を意識して過ごすことも重要です。自分の意見をはっきり言わないと、「おとなしい人」「意見を言えない人」と捉えられる可能性があります。
カナダに留学している間は、普段より積極的に行動したり、テンション高めに話したりすることで、友人の輪が広がるでしょう。
カナダでのいじめが解決しない場合は、学校や留学エージェントに相談しましょう。家族や友人に相談することも大事ですが、学校や留学エージェントに相談することで、現地のサポートを受けられます。
IAJP留学センターでは、カナダ留学中のいじめについての相談も無料で実施しています。ぜひお気軽にご連絡ください。また、他社の留学エージェントに相談する場合は、事前にサポートが充実しているかどうか確認しておきましょう。
カナダへの留学でいじめが起こる可能性はゼロではありませんが、少ないと言われています。いじめが少ない理由は、移民が多くさまざまな国籍の人が集まったり、留学生同士は仲間意識が芽生えたりするためだと考えられます。さらに、カナダでいじめをすると社会問題に発展する可能性が高いです。
カナダ留学でいじめが起こる原因は、国の文化や習慣、外見の違いなどが挙げられます。万が一カナダでいじめを受けた場合は、相手にせずやりかえさないことが大切です。また、留学中は積極的な行動を心がけて、友人の輪を広げると良いでしょう。
カナダ留学中の生活について不安に思うことがあれば、IAJP留学センターのカウンセリングスタッフが無料で相談に応じます。ぜひお気軽にご連絡ください。
野澤治子
NPO留学協会認定資格(NO62057)カナダ専門留学アドバイザー。
カナダ(トロント、バンクーバー)で4年滞在。
バンクーバで留学カウンセラーとして年間900人以上の留学生をサポートしてきました。
自分が留学した際に経験して感じたことや失敗談をなど自分のカナダでの留学経験を活かし「最初の1歩を踏み出す後押しができる」そんな「留学アドバイザー」でいれたらと思います。 特にカナダワーキングホリデーの中でも私は「ギリホリ」を経験者なので「キャリアアップ」につなげたい社会人の方応援します! また2人の子供がいるので私の経験を活かしお子様の英語教育から高校留学など少しでも英語や留学を身近に感じていただけるお手伝いをさせていただきます。気軽に相談下さい。