

最終更新日:2025年10月22日
目次
「高校留学はやめとけって本当?」
「高校留学が向いている人の特徴は?」
「高校留学で後悔しないためのポイントは?」
文部科学省の調査によると、令和4年度に「3ヶ月以上の留学を経験した高校生」は、3,174人でした。
令和3年度の1,901人と比較すると、1,000人以上も増加しています。
少しずつ回復傾向にある高校留学について、「興味がある」「行ってみたい」と感じる人もいるでしょう。
そこで本記事では、高校留学の特徴や、やめとけと言われている理由について解説します。
また、高校留学のメリットや後悔しないためのポイント、向いている人の特徴も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
参照:高校生の留学生交流・国際交流等に関する調査研究等|文部科学省

高校留学とは、名前のとおり「高校生のうちに海外へ留学すること」です。
高校によっては、海外留学の制度を整えていたり、積極的に留学を促していたりします。代表的な留学形態と費用相場は、以下の通りです。
|
留学形態 |
主な目的 |
期間 |
費用相場 |
|
短期留学 |
語学学習、異文化体験 |
1〜6週間 |
50万円前後 |
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交換留学 |
国際交流 |
約1年 |
100万円前後 |
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1年留学 |
語学学習、異文化体験 |
約1年 |
300〜500万円 |
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卒業留学 |
留学先での高校卒業 |
2年以上 |
100〜500万円/年 |
費用相場はあくまでも目安で、留学する国や地域などによって異なります。
また、留学するタイミングや方法はさまざまで、長期休みを利用した留学や、姉妹校への留学、通信制高校を利用しての留学などもあります。
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高校留学はやめとけと言われている理由は、以下の5点です。
1.大学受験が不利になるため
2.留学先によっては治安が悪いため
3.費用の負担が大きいため
4.途中で挫折するリスクが大きいため
5.ホームシックになってしまうため
それぞれ詳しく解説します。
高校留学の時期によっては、大学受験が不利になる場合があります。
日本は4月始まりの学校がほとんどですが、海外は9月始まりの学校が基本であるためです。
帰国後と大学受験のタイミングが合わず、数ヶ月間のブランクが発生する可能性があります。
また、帰国後に元いた学校への復学を希望するのであれば、単位認定にも注意が必要です。
留学先で取得した単位が、日本では認められない場合も珍しいことではありません。
留学前に、しっかりと確認しておくことが重要です。
高校留学は、「ひとりで海外に行くのは危険だから辞めておけ」と言われる場合があります。
留学する国によっては、犯罪率が高いエリアや差別意識が強い地域が存在するためです。
たとえば、アメリカでは州によって治安の良さが異なります。治安の悪い地域では、ひとりで外出するのが危険な場合もあります。
また、ヨーロッパの一部の都市では、置き引きやスリが多発しているため、注意が必要です。
【2025年最新】カナダってどんな国?国民性や食文化、おすすめの観光地、移住生活までのステップを解説
高校留学では、当然ながら費用が発生します。
留学先の国や地域、期間などによって金額は異なりますが、少なくて30万円、多くて500万円が相場です。
また、医療費や通信費、緊急帰国など「想定外の出費」が発生する可能性もあります。
日本の高校に通う際との費用差は明らかで、高校留学は決して気軽に行けるものではありません。
家庭でよく相談し、計画的に資金を準備する必要があります。
留学先の生活や文化に馴染めず、途中で挫折する可能性は少なくありません。
留学中に挫折して帰国後に元いた高校に復学できなかった場合は、最終学歴が中卒となってしまいます。
中卒が悪いことではありませんが、「高卒以上」「大卒以上」で募集をかけている企業は多いため、将来の選択肢の幅が狭くなる可能性があります。
途中の挫折を避けるために、留学前に「サポート体制」や「帰国後の学歴保証」について、学校や留学エージェントと話し合っておきましょう。
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現地での生活に慣れるには時間がかかり、孤独感と戦う日々が続きます。
日本にいれば、近くに家族や友人などがいるため安心できますが、留学中は気軽に相談できる相手はほとんどいません。
「友人ができない」「英語が上達しない」など、さまざまな悩みを抱え、ホームシックになってしまう人は少なくありません。
また、留学先の食事が合わず、「日本ならではの食事が恋しい」と日本に帰りたくなるケースもあります。
初めての海外生活でホームシックにならずに楽しむためには、「いつでも相談できる相手」を確保しておくことがおすすめです。
「海外のクラスメイトはまだハードルが高いかな…」という方は、現地の情報に強い留学カウンセラーを頼ることも選択肢の一つです。
無料相談できるエージェントもあるため、ぜひ勇気を出して連絡してみてください!

高校留学のメリットは、以下の4点です。
1.語学力を向上できる
2.さまざまな価値観や文化を知れる
3.大きな自信を身につけられる
4.将来の選択肢が増える
それぞれ詳しく解説します。
日本の英語教育ではリーディングに重きが置かれている一方で、留学先では学校内だけではなく、学校の外でも英語を使って生活しなければなりません。
たとえば、アメリカやカナダ、オーストラリアの学校では、授業でディスカッションする機会が多いため、コミュニケーション能力や自己表現力、思考力などの向上が期待できます。
また、高校生は、柔軟な発想や適応能力が高い場合が多く、大学生や社会人での留学と比較すると、語学力が向上するスピードは速いと言われています。
海外での生活は、自分とは異なる価値観や考え方を持つ人たちと、日常的に関わるため、SDGsのひとつでもある「多様性(ダイバーシティ)」を身に付けるには、適した環境と言えます。
今まで知らなかった価値観や文化を受け入れることで、自分の幅が広がるでしょう。
一方で、日本の文化や自分自身を客観視する機会にもなります。
「日本の考え方は、世界の中でどのような位置付けなのか」「自分はどんな価値観を大切にしたいのか」など、母国について向き合う時間が増えます。
留学生活で得た視点の広がりは、国際的な仕事や社会貢献の場でも、大きな財産となるはずです。
【2026年】カナダの高校留学の費用は?メリット・デメリットや円安の影響、奨学金について解説
留学生活では、友人づくりや課題提出、ホストファミリーとの会話など、さまざまなことを自分で乗り越えなければいけません。
時には失敗する場合もあるかもしれませんが、失敗した経験も含めて自信につながります。
とくに日本人は自己主張が苦手であると言われていますが、海外では黙っていると「意見がない」と受け取られる場合が多いため、自己主張する重要さが理解できるはずです。
自分の殻を破って積極的に行動した経験も、大きな自信につながるでしょう。
留学生活での経験は、大学進学や就職活動で有利に働く場面が多いです。
たとえば、大学受験では帰国子女枠の試験が受けられたり、海外の大学へ進学できたりするケースがあります。
また、就職活動で留学生活の経験をアピールすると、早期内定など大きな成果につながる可能性があります。
さらに、海外勤務や外資系企業のチャンスにも、積極的に挑戦できます。

高校留学で後悔しないためのポイントは、以下の5点です。
1.留学前に目的や目標を立てておく
2.事前に英語基礎力を身につけておく
3.積極的にコミュニケーションをとる
4.日本人とばかり過ごさないようにする
5.ひとりで過ごす時間を有効活用する
それぞれ詳しく解説します。
高校留学で後悔しないためには、目的や目標を立てておくことが重要です。
目的や目標を立てないまま過ごすと、留学中のモチベーションを維持できず、途中で挫折する可能性が高くなります。
たとえば、「TOEICで○○点とる」や「現地で友人を5人作る」など、身近な目標でかまいません。
また「目標を達成した後は、自由時間として好きなように過ごす」など、あらかじめ達成後のスケジュールも決めておくと留学生活を最後まで楽しめます。
高校留学に挑戦する前に、事前に英語基礎力を身につけておくことも大切です。留学中は授業だけではなく、生活もすべて英語を使用しなければいけません。
まったく英語を使用できないと、先生や友人、ホストファミリーに自分の考えを伝えられなかったり、相手が話している意味を理解できなかったりと、留学生活に支障をきたします。
基本的な構文や日常生活に必要な単語を覚える、ノートに単語を書いて見られるようにしておくなど、自分にできる範囲で準備しておきましょう。
留学生活では、積極的にコミュニケーションをとることで、少しずつ英語力や会話力が向上し、相手との距離も縮まります。
英語を正しく話すことにこだわらず、単語を並べるだけでも相手には十分に伝わります。
ホストファミリーや学校の人たちに積極的に声をかけることはもちろん、校内イベントやサークルなどにも参加してみましょう。
留学中に日本人とばかり過ごしてしまうと、英語力の上達や現地への適応が遅れてしまいます。
日本人に人気がある都市や学校に留学する場合は、とくに注意が必要です。
対策としては、そもそも日本人が少ない都市や学校を選んだり、サークルや課外活動に参加したりするのが有効です。
日本人留学生が少ない「カナダの地方都市留学」については、こちらの専門ページをご覧ください!
カナダで日本人が少ない都市や語学学校はどこ?田舎の地方留学について紹介!
留学中に「ひとりぼっち」「家に帰りたい」と感じる場面が訪れたら、ポジティブに捉えて有効活用しましょう。
たとえば、英語の本を読んだり、学校の宿題に集中したりなどです。
また、勉強や課題から離れて、息抜きする時間を過ごすことも大切です。
お気に入りのカフェを見つけてのんびり過ごす、ひとりで買い物する時間を作るなど、休日の楽しみ方を見つけましょう。

高校留学が向いている人の特徴は、以下の4つです。
1.勉強することが好きな人
2.積極的に行動できる人
3.人と会話することが好きな人
4.問題を人のせいにしない人
それぞれ詳しく解説します。
高校留学の大きな目的は「語学学習」であり、現地での勉強が必須なため、勉強が好きな方には向いています。一方で、日本と現地の授業スタイルは異なる場合がほとんどです。
日本の学校で勉強することが嫌いな人でも、海外の高校の授業を「楽しい」と感じる人は多いと言えます。
現在の学校の成績ではなく、「学ぶことにワクワクするかどうか」が重要です。
【2026年】カナダに高校留学に行くなら公立?私立?メリット・デメリット、選択のポイントについて解説!
海外では、話さないと「何も考えていない」、行動しないと「やりたくない」と理解されてしまいます。
日本の学校のように、「分からないところはない?」と聞かれることはありません。
また、授業で部分があった際に先生や友人に聞けないと、カリキュラムついていけなくなってしまいます。
「気になることは自分から質問する」「挨拶と一緒に簡単な会話をしてみる」など、自分から積極的に行動してみましょう。
現地で友人をつくったり、人脈を広げたりするには、相手との会話が不可欠です。
人と会話するのが苦手な人は、「Good Morning!(おはよう!)」「Thank you!(ありがとう!)」など、基本的な挨拶から始めてみましょう。
海外では初対面の方でも挨拶はもちろん、簡単な会話なら嫌な顔せず返してくれる傾向があります。
「この授業の教室がわからないから教えてほしい!」「学校の食堂はどこ?」など、日常生活の会話に挑戦してみましょう。
留学中に発生する問題を、人のせいにしないことも重要です。
たとえば、留学中に英語力が不足して上手くコミュニケーションがとれない問題が発生したとき、周りの環境のせいにしていたら問題は解決しません。
周りの人や環境のせいにせず、積極的に話すようにしたり、勉強する時間を増やしたりなど、解決のために努力する必要があります。
英語力が足りないのは、決して周りのせいではなく自分の力不足が原因であることがほとんどです。

高校留学はやめとけと言われている理由は、大学受験が不利になったり、費用の負担が大きかったりするためです。
一方で、高校留学することで語学力を向上でき、さまざまな価値観や文化を知れるという大きなメリットがあります。
また、留学中に自分の力で問題を解決する経験は、大きな自信になるでしょう。
留学前に目的や目標を立て、英語基礎力を身につけておくことで、「後悔」しない高校留学になります。
IAJP留学センターでは、カナダへの高校留学に関する相談を無料で受けています。
「どの学区の高校に留学するのがおすすめ?」
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など、ざっくりした疑問でも構いませんので、ぜひ公式LINEまたは問い合わせフォームからご連絡ください!

野澤治子
NPO留学協会認定資格(NO62057)カナダ専門留学アドバイザー。
カナダ(トロント、バンクーバー)で4年滞在。
バンクーバで留学カウンセラーとして年間900人以上の留学生をサポートしてきました。
自分が留学した際に経験して感じたことや失敗談をなど自分のカナダでの留学経験を活かし「最初の1歩を踏み出す後押しができる」そんな「留学アドバイザー」でいれたらと思います。 特にカナダワーキングホリデーの中でも私は「ギリホリ」を経験者なので「キャリアアップ」につなげたい社会人の方応援します! また2人の子供がいるので私の経験を活かしお子様の英語教育から高校留学など少しでも英語や留学を身近に感じていただけるお手伝いをさせていただきます。気軽に相談下さい。