

最終更新日:2025年5月19日
目次
「カナダでボランティアに参加できる?」
「カナダのボランティアに参加するメリットは?」
「カナダ留学とボランティアを掛け合わせるコツは?」
カナダでは、15歳以上の国民の59%が何らかの形でボランティア活動に参加した経験があり、参加時間は一人当たりの年間平均154時間にも上ります。また、カナダの15歳以上の国民の82%が慈善団体や非営利団体に寄付したことがあるという調査結果も発表されており、カナダは世界的に見ても寄付やボランティアが盛んな国であると言えます。
日本人留学生の中には、英語力の向上だけでなく、国際感覚や専門スキルを身につけられるカナダのボランティア活動に興味を持っている方も少なくないでしょう。
この記事では、カナダでのボランティア活動の種類やメリット、おすすめの地域、前提条件について解説します。また、ボランティアの探し方や費用、留学やワーホリとの組み合わせ方も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
参照:Volunteering in Canada: Challenges and opportunities during the COVID-19 pandemic|Statistics Canada
参照:The Canadian volunteer landscape|volunteer

カナダで寄付やボランティアが盛んな理由は2つあります。一つは、キリスト教の影響で慈善的に寄付をする方が多いことです。キリスト教では、キリスト教の教えでは隣人を愛し助け合うことが重視されており、この価値観が社会に浸透しています。
また、移民国家として発展してきたカナダでは、多文化共生への理解が深く、様々な背景を持つ人々が互いに支え合う精神が育まれています。特に若い世代のボランティア参加率の高さが特徴的です。
もう一つは、カナダには寄付による税制優遇の措置があることです。個人や企業が行った寄付に対して税額控除が適用されるため、多くのカナダ人が税金として納めるよりも直接寄付を選択しています。

日本人がカナダでボランティア活動に参加するメリットはこちらです。
1.実践的な英語が身につく
2.就職活動や面接でのアピール材料になる
3.カナダ人とリアルな交流ができる
4.キャリアチェンジや学び直しのきっかけになる
それぞれ解説します。
どのボランティアでも、他の参加者とのやり取りが必要となるため、自然と英語でのコミュニケーション能力が磨かれます。また、専門用語を覚えるきっかけになることもあります。
たとえば、生活困窮者に食料を提供するボランティアに参加するときには、食品や物流の英語表現が飛び交うことがあります。また、ごみ拾いなどの活動を通して、生態系や気候変動に関する専門用語を学ぶこともできます。
このように、ボランティアでは語学学校に通っているだけでは学べない知識や英単語を学ぶきっかけになります。
カナダでのボランティア経験は、就職活動において強力なアピールポイントとなります。とくに国際的な事業展開をする企業では、以下のスキルが採用担当者から高く評価されるでしょう。
・異文化適応能力
・問題解決力
・主体性
・コミュニケーション能力
「留学先では自分だけのオリジナルな経験をしたい!」という方は、地域のボランティアに積極的に参加することがおすすめです。
カナダでのボランティア活動は、現地の人々とのリアルな交流が可能です。これは、観光旅行では経験できない貴重な経験です。
たとえば、ボランティア参加者である地元の高齢者や家族と直接会話を交わす中で、その後も連絡を取り合う仲になったというケースがあります。現地の人々との交流は、その後の英語学習のモチベーション向上にもつながります。
ボランティア活動は、新たな分野への興味や才能を発見するきっかけとなります。たとえば、IT関連の仕事をしていた人が、カナダで環境保護活動に参加したことをきっかけに、環境コンサルタントへの転身を決意するケースもあります。
就職や転職を考えている方にとって、ボランティアは新しい自分の興味関心を見つけるチャンスと言えます。

カナダのボランティアで、とくに日本人に人気がある活動がこちらです。
1.フードバンク(Food bank)
2.動物保護(Animal protection)
3.環境保護(Environmental protection)
4.イベント運営(Event management)
それぞれ解説します。
フードバンクは、賞味期限内の商品であるにもかかわらず、容器の破損や過剰注文などによって流通に出せない食品を、食品メーカーやスーパーなどから寄贈してもらい、生活困窮者や福祉施設などに無償で提供する活動です。
たとえば、バンクーバーでは「グレーターバンクーバーフードバンク(Greater Vancouver Food Bank)」というフードバンクが有名です。150の地域および州のコミュニティ団体と連携し、毎月約15,000名の方に直接食料を提供しています。
フードバンクの作業は比較的シンプルであるため、英語に自信がない人でも参加しやすいボランティアです。参加者である地域の人々との交流を通じて、英語コミュニケーション力や実践的なスキルを磨けます。
参照:トップページ|Greater Vancouver Food Bank
動物保護ボランティアは、ケガや交通事故などで親を失った野生動物の保護やリハビリ補助、街中で保護された犬や猫の世話や譲渡準備などの活動を実施しています。
とくに「トロント動物愛護協会(Toronto Humane Society)」はカナダ国内でも有名なボランティア団体です。2024年にカナダの「Charity Intelligence」により、3年連続で「Top 100 Charity」に選出され、5つ星評価とA+の透明性評価を獲得しています。
動物保護ボランティアは、参加者の英語力や経験に応じて業務が用意されているため、特別なスキルがない初心者でも挑戦しやすいことが特徴です。動物保護を通じて社会に貢献できるだけでなく、倫理観を深められる貴重な経験となるでしょう。
参照:トップページ|Toronto Humane Society
カナダは広大な国土と豊かな自然があり、多くの緑地公園や保護地域が存在しています。カナダには環境保護ボランティアでは、この保護地域の維持・保全のためにごみ拾いや募金を募る活動です。
たとえば、バンクーバーの「スタンレーパークエコロジー(Stanley Park Ecology)」では、都市公園の生態系保全を目的として、年間1,200名以上のボランティアが活動しています。12歳から15歳の学生も保護者の同伴によって参加することが可能です。
参照:トップページ|Stanley Park Ecology
カナダは多文化共生社会であり、各地で毎週のようにイベントが開催されています。イベント運営は設営から撤収までの業務があり、短期間でも参加できるため、留学生や観光客にも人気のボランティアです。
たとえば、バンクーバーでは毎年3月下旬から4月下旬にかけて「桜祭り(Cherry Blossom Festival)」が開催されます。来場者の案内、受付、物販などのサポート業務はボランティアの方が多数参加しています。
イベント運営を通じて、英語力の向上だけではなく、チームで動くことの大切さを学ぶきっかけにもなるでしょう。
参照:トップページ|Vancouver Cherry Blossom Festival

カナダのボランティアは、参加するための条件を設けている場合があります。とくにビザや英語力、年齢・学歴などの条件がある場合は、十分な準備が必要です。
カナダでボランティア活動をするには、適切なビザや滞在許可が必要です。目的や滞在期間、費用などに合わせて、適切なビザを申請しましょう。
|
ビザの種類 |
ボランティア許可範囲 |
滞在可能期間 |
申請条件 |
|
観光ビザ(eTAのみ) |
短期・非専門的な活動のみ |
最長6ヶ月 |
国籍による (日本はeTA対象) |
|
ワーキングホリデービザ |
フルタイム可能 |
最長24ヶ月 |
18~30歳、 日本国籍者 |
|
学生ビザ |
週20時間まで (休暇中は無制限) |
学業期間による |
認可教育機関への 入学許可 |
|
就労ビザ |
フルタイム可能 |
ビザによる |
雇用オファーが必要 |
間違ったビザでボランティア活動を行うと、今後のカナダ入国に影響を与える可能性もあるため、注意が必要です。
ボランティアの多くは、チーム作業がメインであるため、基本的な英語コミュニケーションは必要不可欠です。ボランティアに必要な英語力の目安はこちらです。
|
ボランティア活動 |
推奨英語レベル |
TOEIC目安 |
|
環境保護・清掃活動 |
初級~中級 |
450~650点 |
|
フードバンク |
初級~中級 |
450~650点 |
|
イベントスタッフ |
中級 |
550~730点 |
|
博物館・観光案内 |
中級~上級 |
650~850点 |
|
高齢者施設 |
中級~上級 |
650~850点 |
|
教育支援 |
上級 |
730点以上 |
|
通訳・翻訳 |
上級~ネイティブ |
860点以上 |
とくに教育や翻訳などの専門的な活動は、求められる英語力が高いことが一般的です。
ボランティアの中には、一定の年齢制限や学歴・資格を求められるケースがあります。たとえば、子どもや高齢者のケアに関わるボランティアでは18歳以上であることが条件となったり、医療施設でのボランティアでは看護や応急処置の資格が必要とされることがあります。
一方で、カナダでは毎年たくさんのボランティアが開催されるため、年齢や語学力、滞在期間を踏まえて応募先を選べば、初心者でも安心してボランティアに挑戦できます。なお、地域のコミュニティイベントや清掃活動、フードバンクでの食品仕分けなど、特別な資格を必要としない活動も数多く存在します。

カナダのボランティア先を見つける方法は、主にこちらの3つです。
1.留学エージェントを活用して探す
2.現掲示板やコミュニティサイトで探す
3.語学学校や教会で紹介してもらう
それぞれ解説します。
初めてカナダを訪れる方や、英語力に不安がある方はエージェントを活用することがおすすめです。エージェントを活用するメリットは、日本語でのサポート体制が充実している点と特別プログラムで参加できる点です。
エージェントは多くのボランティア団体と提携しており、個人では応募が難しい人気団体でも優遇枠を持っている場合があります。
カナダ専門留学エージェント「IAJP留学センター」では、カナダのボランティア留学についての相談を無料で受けさせていただきます。気になる方はぜひお気軽にご連絡ください。
すでにカナダに滞在している方は、NPO法人や地域の掲示板からボランティアを探すことがおすすめです。たとえば、以下のようなサイトがあります。
|
サイト |
主な特徴 |
|
Volunteer Canada |
全国規模のボランティア情報を掲載している |
|
GoVolunteer.ca |
バンクーバー中心の情報掲載を掲載している |
|
Craigslist |
掲示板形式で個人募集もある |
掲示板やコミュニティサイトで探す方法は、地元密着型の活動をしたい人や、より実践的な英語力を身につけたい人にとくにおすすめです。
カナダに留学中の方や語学学校に通っている方は、学校のスタッフや教師にボランティア先を紹介してもらうことがおすすめです。語学学校や専門学校と提携しているボランティア団体は多く、留学生向けに英語力不問の活動を用意している場合があります。
また、教会や宗教団体もフードバンクやチャリティイベントなどのボランティアを積極的に募集しています。現地の方の紹介であれば、応募倍率が高いボランティアでも参加しやすくなるでしょう。

カナダのボランティアは基本的に参加無料ですが、活動形態や申し込み方法によっては費用が発生します。
|
項目 |
内容 |
費用相場 |
|
参加費・紹介料 |
エージェント利用時の料金 |
5万円〜20万円 |
|
滞在費 |
ホームステイ・学生寮・宿泊費 |
月5万円〜10万円 |
|
食費・交通費 |
通勤・外食・生活必需品など |
月3万円〜6万円 |
|
保険料・ビザ費用 |
医療保険・ビザ取得など |
保険:1万〜3万円 ビザ:数千円〜1万円程度 |
とくにエージェントを活用した場合、紹介料や滞在手配料が必要となる可能性があります。自己負担額を抑えたい方は、掲示板やNPO団体などから直接応募することをおすすめします。

カナダのボランティアは大都市で主に開催されます。とくに留学生におすすめなのがトロントとバンクーバーです。
トロントは最もボランティア活動が実施されている都市の一つです。多文化共生を掲げる都市であり、言語や文化の違いを尊重した受け入れ体制が整っています。
たとえば、「ボランティア・トロント(Volunteer Toronto)」では年間50万人以上の活動を支援しています。また、医療施設や移民支援団体でもボランティアが活躍しています。
トロントは、キャリアカレッジ(専門学校)が豊富な都市であるため、コープ(Co-op)留学やワーキングホリデーに合わせてボランティアに参加したい方におすすめです。
バンクーバーは、温暖な気候と豊かな自然に恵まれた西海岸最大級の都市です。特に環境保護や地域活動のボランティアが活発に行われています。
たとえば、「スタンレーパーク(Stanley Park)」や「バンクーバー水族館(Vancouver Aquarium)」での自然保護活動、「グレート・カナディアン・ショアライン・クリーンアップ(Great Canadian Shoreline Cleanup)」の海岸清掃、国際映画祭やプライドパレードでのイベント運営などがあります。
バンクーバーは、日本人留学生も安心して参加できる活動実績が豊富なボランティアが多いことが特徴です。
参照:トップページ|Great Canadian Shoreline Cleanup

近年、日本人留学生がカナダへの語学留学やワーキングホリデー中にボランティアに参加する事例が増えてきています。ここでは、留学とボランティアの組み合わせによる注意点を解説します。
語学留学中にボランティアに参加することで、学校で学んだ英語をボランティアの現場で活用でき、実践的な英語力が身に付きます。一方で、参加するボランティアの内容や環境によっては、思うように英語を使う機会が得られないこともあります。
たとえば、日本の文化を学ぶボランティアに参加する場合、英語以上に日本語が飛び交うことが考えられます。このように、同じ言語を話す人々が集まるコミュニティでのボランティアでは、英語を使う機会が限られることがあるため、事前に活動内容や環境を確認することが重要です。
ワーキングホリデービザを活用すれば、就労とボランティア活動を組み合わせられます。就労によって生活費を賄いながら、空いた時間にボランティア活動に参加することで、現地での人脈作りをしながら社会貢献が可能です。
ただし、カナダのワーホリビザは最長で12か月間(2回申請すると24か月)と期間が限られているため、計画的に活動する必要があります。たとえば、長期間のボランティアに参加したい場合は、就労できる期間も短くなる可能性があります。
【2025-2026年】カナダワーキングホリデーとは?ビザ発行の最新情報や費用、参加要件、申請ガイド、ポイントを紹介!

ここからは、カナダのボランティアに参加するときによくある質問に回答していきます。
カナダでボランティア活動に参加する際は、必ず海外旅行保険に加入することをおすすめします。カナダの医療費は非常に高額で、救急車の利用だけでも数百ドル、入院ともなれば1日あたり数千ドルかかることもあるためです。
たとえば、自然保護区で足首を捻挫してしまったり、イベント運営で感染症を患ってしまったりなど、ボランティア中は観光旅行以上に病院にかかるリスクがあります。保険に加入していれば、高額な医療費をカバーできるだけでなく、緊急時の帰国費用まで補償される場合もあります。
安心してボランティア活動に集中するためにも、医療費と賠償責任保険が含まれた海外旅行保険に加入しておきましょう。
カナダ留学・ワーホリにおすすめの海外旅行保険とは?選び方のポイントや医療保険が必要な理由を解説【2025年最新版】
日本語ボランティアとは、日本語教室での会話パートナーや文化祭でのサポート、日系高齢者施設での交流などのボランティア活動のことを指します。バンクーバー日系文化センターやトロント日本文化協会などからも定期的に募集されています。
カナダでは日本のポップカルチャーや伝統文化への関心が近年急速に高まってきています。そのため、とくに「日本語教室での会話パートナー」のボランティアが人気です。
日本語ボランティアを通じて異文化交流を深めながらカナダ社会に溶け込めるだけでなく、英語に自信がなくても母国語を活かせるため、日本人留学生にとって参加しやすい活動といえるでしょう。

カナダでは留学生に人気の大都市であるトロントとバンクーバーでたくさんのボランティアが開催されます。中には日本語を活かした活動もあり、自分の強みを生かしてカナダ社会に貢献できるチャンスがあります。
また、海外でのボランティア経験とそこから得た学びは、グローバル化が進む社会で高く評価されています。帰国後の就職活動に有利に働くため、興味がある方はぜひ挑戦してみてください。
IAJP留学センターでは、カナダ留学・カナダワーホリに挑戦したい方を相談料無料でサポートしています。「おすすめのビザはどれ?」「航空券はいつ取るのがおすすめ?」など、疑問に思ったことをお気軽にお申し付けください。

野澤治子
NPO留学協会認定資格(NO62057)カナダ専門留学アドバイザー。
カナダ(トロント、バンクーバー)で4年滞在。
バンクーバで留学カウンセラーとして年間900人以上の留学生をサポートしてきました。
自分が留学した際に経験して感じたことや失敗談をなど自分のカナダでの留学経験を活かし「最初の1歩を踏み出す後押しができる」そんな「留学アドバイザー」でいれたらと思います。 特にカナダワーキングホリデーの中でも私は「ギリホリ」を経験者なので「キャリアアップ」につなげたい社会人の方応援します! また2人の子供がいるので私の経験を活かしお子様の英語教育から高校留学など少しでも英語や留学を身近に感じていただけるお手伝いをさせていただきます。気軽に相談下さい。